読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

小さなミラクル通信

一日ひとつ小さなミラクル = 心のサプリ

自分を信じて行うことのすごさ:ハドソン川の奇跡

先日2016年度キネマ旬報ベスト・テンが発表され、外国部門賞に「ハドソン川の奇跡」が選ばれました。この映画は2009年の1月15日に起きた航空機事故をもとに制作されたものです。事故当時日本でもきっと大きな話題になったことでしょうから、ご記憶の方も多いかもしれません。

 

その日USエアウェイズ1549便はニューヨークのラガーディア空港からワシントン州のシアトルに向け飛び立ちました。ところが飛行機は離陸後3分でカナダ雁の群れに遭遇し、鳥はエンジンに激突して両エンジン停止という致命的な事態に見舞われました。

 

しかし熟練したパイロット、チェズレイ・サレンバーガー始め5人の乗務員の的確な判断と対処によりハドソン川に不時着、一人の死者を出すことなく乗客乗員は全員救助されました。

 

ちょうどこの頃、私は自分のカウンセリング・クリニックをサンディエゴで立ち上げる直前で、不安と緊張で毎日をすごしていました。しかしアメリカ社会は2009年1月20日に行われるオバマ大統領の就任式を前に、空気の中に希望が満ちていたように思います。

 

 

初めて黒人大統領が選出され、これも数十年前には全く考えられない、奇跡と言える歴史的ランドマークでした。そして大統領就任式5日前のこの航空機事故は、希望に満ちた国民の心に花を添えたような事件だと思いました。

 

ハドソン川に浮いている飛行機の機体に立つ乗客乗員が一人ひとりが救助される様子は全米で生中継され、国民は驚きと歓喜の目で見つめていました。サレンバーガー機長はその後インタビューなどで見せる人柄から、一躍ヒーローとなり20日の大統領就任式にも夫人とともに招かれました。

 

 

事故の終息を知らせる声明を発表したニューヨーク州のパターソン知事は、その中でこの事故を初めて "Miracle on the Hudson"ハドソン川の奇跡と呼びました。私は生中継されている知事の声明を聞きながら、自分を信じて職務を全うすることのすごさ、不可能を可能にする力をまざまざと見せつけられたように思いました。

 

そしてカウンセリング・クリニックを立ち上げる直前に「自分を信じて誠意を尽くしなさい」と大きな励ましを受けたように感じ、涙が出たのが昨日のことのようです。

 

あれから8年、アメリカは今混沌とした状態です。しかし一人ひとりが自分の職務を誠心誠意行っていけば必ず道は開けると、この事故を思い出しながらまた確信しています。

写真はグーグルイメージからお借りしています