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小さなミラクル通信

一日ひとつ小さなミラクル = 心のサプリ

原節子さんの気品ある美しさに脱帽

美しいもの、美しい人、美しい場所

先日あるテレビ番組を見ていたら、映画監督の小津安二郎さんの美意識についてのお話をしていました。例えばカメラを和室で座った位置に置いて撮るとか「赤」を特別な色として用いるとか。私は20代のころから小津映画のファンで、東京物語をはじめほとんどの作品を繰り返し見て楽しんでいました。

             

私の生活も変わり、最近は小津映画を見ることも少なくなっていました。そしてそのテレビ番組を見る中で、小津監督の美意識もさることながら、女優陣が醸し出す大人の女性の美しさに改めて感心してしまいました。その中でも際立っているのが原節子さんです。その私生活もベールの中で、昔の女優の象徴のような人ですね。

 

小津監督が1963年に60歳で亡くなると、原さんも芸能界を引退して二度と表舞台に出ることはありませんでした。そして生涯独身を貫かれたそうです。私の友人で映画の仕事に携わる人から聞いた情報ですが、映画の裏方担当の女性と引退後も親しくされていたようで、その裏方の女性はたびたび原さん宅を訪れていたそうです。

 

           

神々しいような美しさとはこのことでしょうか。

ファンとしては引退せずにずっと演技をして欲しかったと思う反面、やはり引退されて伝説の女優と化したからこそ私たちの原さんへの思いもつのるのかとも思います。

                

俳優の笠智衆さんが原さんを次のように評しています。

「原さんは、きれいなだけじゃなく、演技も上手でした。ほとんどNGも出しません。めったなことでは俳優を褒めなかった小津先生が、『あの子はウマいね』とおっしゃっていたのですから、相当なもんです」「普段はおっとりとして、気取らない方でした。美人に似合わずザックバランなところもありました。撮影の合間に、大きな口を開けて『アハハ』と笑っとられたことを覚えています」

 

かつて高倉健さんが個人としての品行が役者として演技に出ると言われました。原さんの輝くような美しさは顔かたちだけではなく、内面の美しさによるものかもしれませんね。

 

昨年の9月5日に原節子さんは亡くなられました。女優原節子は永遠にベールの向こう側です。