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小さなミラクル通信

一日ひとつ小さなミラクル = 心のサプリ

CAなりたかったのに!

CAストーリー

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皆さんは思ってもみないことが、ポッと口から出ることありませんか。これは失言とはちょっと違います。例えば受けようと思っていた申し出を、とっさに断ってしまうようなことです。そして後で考えると、それがベストな選択だったと思えるような場合です。

今はアメリカに移住して獣医師として活躍する友人のKさんも、思いがけず断ってしまいCAになるチャンスを逃しました。これは何十年も前のことで、当時はジャンボ機乗り入れや海外旅行者の増加で、Kさんの務める航空会社はたくさんのCAを雇うことに決めました。しかしそれでも間にあわないので、社内採用もすることになりました。

 

KさんはもともとCA希望だったのですが、ちょうど就職活動のころ可愛がってくれたおじいちゃんが重い病気にかかり「頼むから飛行機に乗るのはやめてくれ」と頼んできました。おじいちゃんの気持ちを尊重して、Kさんは地上勤務の職に就きました。

 

社内採用の話が舞い込んだ時、Kさんは千載一遇のチャンスがやってきたと思ったそうです。締め切りは5日後です。ところが人事部に書類提出に出向こうとすると、何か予期せぬことが起こって行けないのです。

 

そうこうしているうちに、締め切り日になりました。人事担当者はKさんの希望を知っていて、その日電話をかけてきました。しかしなんとKさんの口から出た言葉が「考えたけど、やはりやめることにしました」だったのです。自分で言っておきながら、Kさん自身も内心ビックリです。なんでこんなことを言ってしまったのか全く分かりません。しかし呆然としながらも、前言を翻すことなく月日は過ぎていきました。

 

先日何十年ぶりかでKさんに会う機会があり、CA社内採用の話が出ました。Kさんの気持ちを聞くと「今考えると断って良かったと心から思えるのよ。CAになってたらあんなにアメリカに行きたいと思わなかったでしょうし、獣医師にもならなかったでしょう。あの時はよくわからなかったけど、本当にやりたいことはこれだったのよ」とのことでした。Kさんのおじいちゃん、あの時天国から何か画策したのでしょうかね。